

FIREって憧れるけど、実際いくらあれば達成できるの?
そう思ったことはありませんか?将来への不安から、資産形成を始めたいけど、具体的な目標がわからずに一歩が踏み出せない方も多いはずです。
私は、3人の子どもを育てながら副業と投資を組み合わせ、サイドFIREを達成しました。限られた時間と予算の中で、どのようにFIRE資金を計算し、実行に移したのか。そのリアルな試算方法を今回はご紹介します。
この記事を読めば、「FIREを実現するには何が必要か」「自分はいくら資産形成すればいいか」が見えてくるはずです。
結論としては、「年間支出×25倍」が一つの目安。でも、それだけでは不十分。家族構成や将来設計をもとに、自分に合った試算を行うことがFIRE実現の第一歩です。
FIREに必要な金額の目安は?

FIREを目指すには、まず「どのくらいの資産が必要なのか」を知ることが大切です。ここでは、FIREの基本概念と資金の目安について解説します。
FIREとは:不労所得>生活費のこと
FIREとは、「Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)」の略で、不労所得>生活費の状態を目指す生き方です。資産からの収入で生活費を賄える状態になれば、必ずしも働く必要はありません。
FIREに必要な金額=「年間生活費 × 25倍」
FIREを目指すうえで、多くの人が参考にするのが、「年間生活費の25倍」という試算基準です。 これは、「資産の4%を毎年切り崩して生活すれば、資産が枯渇しにくい」という研究結果に基づいた考え方です。

年間の生活費が300万円なら、300万円 × 25=7,500万円が必要なFIRE資金の目安となります。
この計算は「4%ルール」とも呼ばれ、長期的な資産運用において比較的安定した運用益を得られる前提で設計されています。
単身・夫婦・子育て世帯の参考試算
それでは、「自分に合ったFIRE資金」のイメージをつかむために、家族構成別に必要資産の参考値を見てみましょう。
家族構成 | 年間生活費 | 必要資産(25倍) |
単身 | 240万円 | 6,000万円 |
夫婦 | 300万円 | 7,500万円 |
子育て世帯(4人) | 400万円~500万円 | 1億~1億2,500万円 |

年間生活費をすべて不労所得で賄うには、かなりの資産が必要になることが分かります。
サイドFIREという選択肢もアリ
「生活費すべてを不労所得で賄うのは難しそう…」と思った方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのが「サイドFIRE」という選択肢です。
- フルFIRE:完全リタイア。不労所得だけで生活。
- サイドFIRE:一部労働を続けながら、不労所得と組み合わせた生活。
サイドFIREの例としては、平日は週3日だけパート勤務(月収8万円程度)をして、残りの生活費(月17万円程度)はインデックス投資の配当や副業収入で補うようなイメージです。
子育ての時間も確保でき、柔軟な働き方が可能です。

私は「サイドFIRE」派です。フルFIREの達成には長い時間がかかりますし、働くことで得られるやりがいや社会とのつながりが、私にとって欠かせません!
FIRE資金の試算方法:ステップ別に解説
ここでは、FIREを実現するために欠かせない「必要資金の試算方法」について、3つのステップに分けて詳しく解説します。自分に合ったFIREプランを描くためには、現状を把握し、将来の支出を見積もることが不可欠です。

Step1|現状の生活費を把握する
まずは「今の生活にいくらかかっているのか」を正確に把握することが重要です。家計簿アプリなどを活用して、支出の全体像を見える化しましょう。
Step2|FIRE後の支出を見積もる
FIRE後は会社を離れた生活になるため、現在とは異なる支出が発生します。通勤費や外食費などの支出は減るかもしれませんが、一方で自己負担となる保険料や年金、子どもの教育費、そして自由時間の増加に伴う娯楽・旅行費が増える可能性があります。
FIRE後の生活スタイルや価値観をあらかじめイメージし、それに基づいてより正確な年間支出を見積もることが、無理のない資産目標設定と安定したFIRE生活のカギとなります。
以下は、考慮すべき主な支出項目です。
- 教育費(子どもがいる場合)
- 医療保険・年金(全て自己負担となる)
- 娯楽費や旅行費(FIRE後の楽しみ)
- 住宅の修繕・買い替え費用
- 自家用車の維持・更新費用(必要な場合)
Step3|必要資産を「生活費×25倍」で計算
年間支出が見えてきたら、25倍して目標資産額を算出します。
(例)年間支出 400万円 × 25= 1億円
我が家の場合|リアルなFIRE試算を公開

ここでは、実際に5人家族の我が家がどのようにFIRE資金を試算しているのかをご紹介します。机上の理論だけではなく、現実の家計やライフスタイルに基づいた計算を知ることで、より具体的なイメージを持ってもらえるはずです。
我が家の家族構成・生活環境について
- 5人家族(大人2人+子供3歳+1歳+0歳)
- 現在は社宅に居住中
- 地方在住で車は必要な環境
Step1|現状の生活費:約280万円/年間
我が家の、現在の生活費は以下の通りです。
項目 | 一月あたりの金額 | 年間の生活費(月額×12か月) |
---|---|---|
家賃 | 3,000円 | 36,000円 |
食費・日用品 | 60,000円 | 720,000円 |
光熱費(水道・ガス・電気) | 24,000円 | 288,000円 |
通信費 | 4,000円 | 48,000円 |
旅行・娯楽費 | 50,000円 | 600,000円 |
教育費用 | 32,000円 | 384,000円 |
車関連費 | 25,000円 | 300,000円 |
その他 | 35,000円 | 420,000円 |
合計 | 233,000円 | 2,796,000円 |
我が家は、現在社宅に住んでおり、家賃が3,000円とかなり低く抑えられています。
基本的に自炊をしていますが、子どものオムツやミルクなどにはお金がかかり、食費+日用品で月々60,000円の支出となっています。
旅行・娯楽費を計算してみると、年間平均600,000円程度使っています。
トータルの年間支出は約280万円です。
Step2|FIRE後の支出:約518万円/年間
我が家の、FIRE後の生活費は以下の通りです。(FIRE前と比較し変化があった部分は太字にしています)
項目 | 一月あたりの金額 | 年間の生活費(月額×12か月) |
---|---|---|
家賃 | 70,000円 | 840,000円 |
食費・日用品 | 60,000円 | 720,000円 |
光熱費(水道・ガス・電気) | 24,000円 | 288,000円 |
通信費 | 4,000円 | 48,000円 |
旅行・娯楽費 | 50,000円 | 600,000円 |
子どもの費用 | 117,500円 | 1,410,000円 |
車関連費 | 25,000円 | 300,000円 |
その他 | 35,000円 | 420,000円 |
国民年金保険料 | 33,960円 | 407,520円 |
国民健康保険料 | 12,267円 | 147,200円 |
合計 | 431,727円 | 5,180,724円 |
会社をやめると社宅には住めなくなるため、家賃は70,000円/月で計算しています。=840,000円/年
教育費用は、小学校から大学まで、すべて公立として、1人あたり800万円を計算しています。=1,410,000円/年
夫と私が2人とも会社をやめた場合、国民年金・健康保険料で毎年支出が発生する予定です。=554,720円/年
現在の生活費とFIRE後のライフスタイルを考慮した結果、我が家のFIRE後の年間支出は約518万円と想定できます。
Step3|必要資産:約1億3千万必要
FIRE後の年間支出が分かったため、25倍して目標資産額を算出します。
我が家の場合で計算すると・・・
年間支出 5,180,000円 × 25倍 = FIRE資産目標額 1億2千9500万円
FIRE目標金額は約1億3千万となっています。
我が家のサイドFIRE実例
我が家は、働き方と現在の家計状況を見直し、副業で収入アップし、余剰資金で資産運用をしたことで、現在世帯資産7千500万を築くことができました。
生活防衛資金以外の資産のほとんどを投資に回しており、年間300万程度の不労所得を得ることが出来ています。
そのため、看護師としてフルタイム勤務を続けずに生活できる基盤が整いました。完全リタイアではなく、好きな仕事を無理なく続ける「サイドFIRE」の形で、今の生活に満足しています。

子どもの急病にもビビらない!時間にも心にもゆとりのある毎日に、満足しています。
まとめ|FIRE金額の試算は人生設計の第一歩
FIREは特別な人だけのものではありません。
大切なのは「自分に合った生活費を把握して、試算すること」。それがFIREへの現実的な第一歩です。
自分に合った生活スタイルと金額を定めて、無理なく目指していきましょう。
あなたも今日からFIRE計画を始めてみませんか?
- 現状の生活費を把握する
- FIRE後の支出を見積もる
- 試算してみる
この3ステップからでOKです。
このブログでは看護師ママとしての実体験や副業収入のリアルも発信中。ぜひ他の記事もチェックしてください!